多摩市では、7月上旬の「せいせき朝顔市」で販売する朝顔の巡回指導を計3回行います。
第1回目の巡回指導では、朝顔の鉢上げ後の状態と生育環境を中心にチェックをしました。
前回確認した鉢の総数はおよそ770鉢でした!
(第1回目の巡回指導の様子はこちら↓)
第2回目の巡回指導では、この時期に特に気を付けたい葉の病気と、支柱の1段目に巻きはじめたツルの状態を確認していきます。
若手農家も栽培に挑戦!
トップバッターは、今年から試験的に朝顔栽培を行っている須藤晃延さん。
高齢化で生産農家数が減っている状況の中、伝統を受け継ぐ期待の若手農家です!
ミニビニールハウスで10鉢の朝顔を試験的に栽培し、生育管理を学んでいます。
「水やりはどれくらい必要ですか?害虫に効く薬は何ですか?」
初めての試みで分からないことだらけ!という須藤さんに、指導員の皆さんが細かくアドバイス。
学んだことが来年に繋がるように、しっかりメモを取りつつ勉強されていました。
2軒目は、葉の病気を心配されていた濱田眞治さんのビニールハウス。
「朝顔市までにボリュームが出て蕾が膨らんでくれるといいけど・・・」と不安気におっしゃる濱田さんでしたが、1回目よりもずいぶん成長しているようです!
1回目の葉の様子(撮影日:5月24日)↓
2回目(撮影日:6月11日)↓
南多摩農業改良普及センターの本橋さんが入念にチェック
前回と同様に、適量の薬剤を使用してしっかり害虫対策をするようアドバイス。
育て方のポイントは?
続いて3軒目は、朝顔栽培6年目の相澤考一さんのビニールハウス。
1回目の巡回では、水やりの量と風通しのよい環境づくりについてアドバイスがありました。
ハウスの中がやや暑いということで、風通しのよい空間を作るためにはどうしたらいいか、指導員の方々とその場で試行錯誤していました!
少しずつ花芽が付いてくるこの時期ですが、「摘心」と言って先端の芽を摘んでさらにツルを伸ばすことが必要だそうです。
4軒目は、連光寺の萩原重治さん。朝顔栽培は、奥様の久美子さんとの共同作業です。
風が抜けて、適切な温度が保たれているビニールハウスです!
「今年は本当に伸びない品種がいくつかあって困ったわ・・」と、少し心配そうな久美子さんでしたが、「葉に病気もなく、1段目のつるの巻きやボリュームも問題ないですよ!」と、JA東京みなみの指導員、鈴木さんのお墨付きをいただきました!
支柱1段目にしっかりとつるが巻き付いています
1回目の巡回指導時の『桔梗咲きあさがお』↓
今回の巡回では、つるもだいぶ伸びて芽が出ていました↓
花を咲かせるのが待ち遠しいですね♪
5軒目の指導先は、同じ連光寺の萩原弘さん。
さすが花作りのベテランだけに今回も順調に育っていましたが、ここでも指導員の厳しいチェックが入ります!
葉の裏もしっかりチェック!
指導員の口から、『コテツ』『ハチハチ』など、聞きなれない単語が?!
実は、ハダニを駆除する薬剤の名前なのだとか。発生がごくわずかであっても初期に散布すれば効果的だそうです。お客様に満足していただくための品質管理は徹底しています!
可愛らしい赤色のつぼみを発見!
朝顔市本番に向けて、期待が高まりますね♪
希少品種の団十郎の様子を聞いてみると「今年は2鉢くらい出せるかなあ」とのことでした。これは朝顔市で見つけたら「即ゲット!」ですね。
品種によっても違います
6軒目は一ノ宮の太田茂さんのハウスです。前回の巡回では、高温による乾燥での病気が心配されていました。葉の具合はどうでしょうか?!
ダニなど害虫被害もなく、健やかに成長していました!
指導員からは、「ヘブンリブルーやフライングソーサーなどの西洋朝顔は、葉っぱの色が抜けやすいので気を付けてくださいね」とアドバイスが。
品種によって育て方にも様々な工夫が必要な朝顔栽培。一筋縄ではいかないですね。
朝顔のつるは水を撒くと水分を吸収して固くなります。
そのため、太田さんは朝5時に起きて、水やり前に約2時間をかけてつる巻き作業をしているそうです!
最後の巡回先は一ノ宮の小暮和幸さん。
水やりの量など、指導員のアドバイスを熱心にメモに取る奥様の敦子さん。
天に向かってスッと伸びる可憐なつぼみ。
9時からスタートしてお昼の12時になるころ、2回目の巡回指導が終了しました!
指導員によれば、今年の生育具合は、病害虫の発生も昨年より抑えられており、全体的に順調とのことでした!
7月の朝顔市まで、栽培農家の方々にとっては毎日気を抜けない作業が続きます。
第3回目の巡回で、さらに成長した元気な朝顔が見られることを願って止みません♪
(Y.A)