(畑会 山田)
多摩市連光寺の「農業公園を作ろう」プロジェクト。
今回は、10月18日に開催したサツマイモ収穫イベントのお話です。
サツマイモの収穫
5月に植えたサツマイモが、ついに収穫時期を迎えました。
植え付け時は細かったツルも、しっかり根を張り、葉を広げていました。

今年も猛暑と雨不足で、一部植え直しも必要でした。
農業公園の市民サポーターのみなさんも水やりをしてくれ、9月頃には葉が生い茂り、ほとんどの苗が無事に育ちました。
今回も多摩市の農家、増田実生(みのり)さんに教えていただきました。

サツマイモはツルが絡むので、ジャガイモのように簡単には抜けません。まずツルを根元から切って取り除く作業から始めます。これが収穫以上に大変な作業です。
ツルを取り除いたら、いよいよサツマイモの収穫です。
子どもたちも楽しそうに夢中になっていました。

子どもたちはサツマイモの収穫だけでなく、土から出てくる虫の幼虫やバッタにも興味津々。触る子もいれば、怖がる子もいました。


収穫したのは紅あずまという品種です。この品種は、育てやすい上に、焼き芋はもちろん、細かく切って炒め物やお味噌汁にも合う、使いやすいサツマイモです。

収穫したサツマイモは乾燥させて光の当たらない場所に寝かせると、デンプンが糖に変わりより甘くなります。
少なくとも2週間以上寝かせると良いでしょう。

かごに入れたこのサツマイモは、11月16日農業公園のオープンデイで参加者に焼き芋として食べてもらうために収穫し、保管しました。
残ったサツマイモのツルはどうする?
大量に残ったサツマイモのツル。捨てるのも大変です。

実は、このツルには様々な使い道があります。
まずはヤギのエサ。ヤギはこのツルが大好きです。この農業公園での事例ではありませんが、栄養価も高いことから、ヤギを育てている方が軽トラックいっぱいに回収することもあります。葉だけでなく、固いツルの部分も食べます。
ただし、食べすぎると体調を崩すことがあるので、少しずつ補助的に与えるそうです。
人間もサツマイモのツルを食べられます。食べられるのは、脇から出ている緑色の柔らかい茎の部分です。(中心の紫色の茎は固くて食べられません。)
ツルはきんぴら、煮物、佃煮、炒め物、天ぷらなどに使えます。
ただし、下処理が必要です。皮をむいたり、アク抜きのために水にさらしたりする必要があります。手間はかかりますが、万が一食糧難になった時には、こういった知恵も大切になってきますね。
最後に、ツルは食べるだけではなくリースの材料として活用することもできます。 リースの土台にはサツマイモのツルが便利です。

やわらかいうちに編むとリース作りも簡単です。 写真のような感じのリースの土台ができます。
収穫したばかりのツルは柔らかいですが、12月には乾燥して固くなり長持ちします。
もし近くにサツマイモのツルがあれば、リース作りも良いかもしれません。
以上がサツマイモ収穫イベントの報告でした!
11月はさらに様々な野菜が収穫できて、実りの秋になりそうです。今からワクワクしますね!
(畑会 山田)
