多摩市でタケノコ堀り!
この時期に食卓を豊かにする春の食材。まさしく「旬」を感じられる春の食べ物。
今回のあぐりあぐりブログでは、春のタケノコ掘りを取材してきました!
この時期、多摩市産農産物の直売所の「グリーンショップ多摩」や「多摩市&長野県富士見町 共同アンテナショップPonte(ポンテ)」でタケノコをお求めになった読者の方も多いのではないでしょうか?
両店へタケノコを出荷する農家さんを訪問してきました。
訪れたのは、関戸地区で300年以上も農業を営む須藤さんの農場。今回お話しを伺ったのは、15代目の須藤晃延さんです。
さっそく農場へ!
ここが東京?と思わずにはいられない、谷戸を活かした景色が目に飛び込んできました。
そして今回の主役の竹林がこちら。
須藤さんの農場には竹林が3か所あり、今回はその1つでのタケノコ掘りを見学しました!
竹林を見渡すと…ありました!タケノコです!
そこかしこに出てきているタケノコ。晃延さんはその中の1つを掘り出すことに決めた様子。
「狩り」開始
「今回はこのタケノコを採りますよ。」
「タケノコの根は地面から深いものもあれば浅いものもあるので、地面から出ている高さが同じでも、大きさが同じとは限らないんですよ。」
なるほど、同じ大きさのタケノコを掘るのは大変なのですね…
「では早速掘っていきましょう。」
周りの根を切るように掘っていきます。鍬(くわ)は掘る道具であると同時に、切る道具でもあるのですね。
切れ味が悪くならないように毎日研いでいるとのことでした。まさに商売道具!
竹の根やその他の木の根を丁寧に取り除いていきます。
タケノコは植えているわけではなく自生しているので、どの方向へ生えているかバラバラだし、深さももちろんバラバラ。掘ってみないとわからないこともあるようです。
「畑の作物は植えているものを採るのだけれど、タケノコは狩猟に近いよね。狩りだね!」
おお、タケノコ堀りは狩りなのですね!実際に掘るところを見させて頂いて納得しました。
さあ「狩り」も終盤です。
タケノコを傷つけないように丁寧に周りの土を掘っていきます。根本もしっかり残すために、慎重に慎重に、、、
掘れました!
長さ40cmほどの立派なタケノコです!まさに採れたて。
傷つけないよう、時間をかけて丁寧に掘ったタケノコ。多摩市産は大変貴重。とても美味しそうです!
採れたてアスパラガスも出荷中
ふと、農場を見渡すと、こんな畑が。
「これはアスパラガスの畑だよ」
多摩市はアスパラガスを栽培している農家さんがとても多くいらっしゃいます。須藤さんも高品質のアスパラガスを栽培し出荷されています。
立派なアスパラガスがニョキニョキ。
「アスパラガスの収穫は、タケノコと違ってハサミで切るだけなので簡単です。でも、ここまで育てるのが大変ですね。」
タケノコ、アスパラガス。ともに春を代表する農産物です。この旬の野菜を新鮮な状態で食べることができるのは、地元でしっかり農業を営まれている農家さんがいるからこそですね。
晃延さんがタケノコ狩りをしている時間は、なんと朝の5時台。採れたてのタケノコを市民の皆様に届けるためです!
「今日掘ったタケノコ、持って帰って食べてみてください。今日中に下処理するのがおすすめですよ。」
「ありがとうございます!!!どんなふうに茹でたらいいですかね。」
「新鮮なタケノコはアクが少ないので(米ヌカなど入れずとも)水だけで大丈夫。茹で時間は1時間くらいがおすすめです。半分に切ると食べられる部分がどのくらいかわかりますよ。意外と少ないから(笑)
鍋に入る大きさに切ってから茹でても問題ないですよ。」
多摩市産タケノコを茹でる
さっそく持ち帰って調理開始です。立派なタケノコですね。
厚い皮を剥いて半分に切ってみました。
なるほど。上の方はほとんどが皮なのですね。食べられる部分は3分の2くらいでしょうか。
皮を剥いた状態です。この後もう少しきれいにして下茹でしました。
タケノコご飯にしたり、煮物にしたり、素揚げにしたり。楽しみが膨らみますね。
今回ご紹介した須藤さんの農場で採れたタケノコは、食用として最も一般的な孟宗竹(もうそうちく)です。柔らかく、香りもよい品種です。
この他、真竹(マダケ)や淡竹(ハチク)など食用タケノコにはいくつか種類があります。
孟宗竹の旬は4月いっぱいくらいですが、真竹や淡竹の旬はそのあと。
多摩市の農家さんの中には真竹を出荷されている方もいますので、ぜひ直売所に寄ってみてください。
これからも多摩市の旬の食材を楽しみにしております!