7月の「せいせき朝顔市」までに計3回行われる朝顔巡回指導も、いよいよ最終回!
(第2回目の巡回指導の様子はこちら↓)
今回の指導ポイントは、出荷規格に見合う品質であるか、品評会対象の品種『暁(あかつき)』に花芽が出ているか、の2点です。
朝9時、JA東京みなみ多摩支店に、朝顔生産農家の方々が大集合!
3回目の巡回は、皆で一緒にそれぞれの圃場を周りながら、生育状況を確認していきます。
先輩農家のアドバイス!
1軒目は、試験的に10鉢の朝顔を栽培されている若手農家の須藤晃延さん。
簡易ハウスの中は、すでに34.9℃という暑さ!
ツルの伸びが気になり、水やりを控えていた須藤さんでしたが、指導員から「水分が少ないとダニが発生しやすい」との指摘がありました。
「気温が30℃を超えたら、毎日水をあげていいよ! 夕方より朝にしてね」と、先輩農家さんからアドバイスをいただきました。
早速たっぷりの水分を与えて様子をみることに…
2軒目の濱田眞治さんのハウスでは、色鮮やかな朝顔の花に出会えました!
生育状況は順調ですが、この時期に花を咲かせすぎるのもNG!
梅雨の湿気や高温にも気を付けながら、栽培環境を管理していきます。
7月の朝顔市まで、本当に気が抜けませんね。
3軒目の相澤孝一さんの圃場を訪れると、前回とは違う光景が!
2回目の巡回時↓
3回目(今回)の巡回時↓
風通しをよくするため、ハウスから外のコンテナの上に朝顔が移動していました。
栽培環境改善のために様々な試行錯誤をされているのが伺えます。
葉が全体的にやや小ぶりとのことで、ベテラン農家の方々も一緒になり、改善方法を考えます。
「栽培用土の混ぜ方はどうだった?」
「この葉っぱの量ならば、水やりを減らしてもいいのでは?」
農家それぞれの栽培技術を分かち合い、今後の対策を考えていました。
色とりどりの花々♪
「忙しくて、今朝は花芽を摘む時間がなかった!」とおっしゃるのは、4軒目の連光寺の萩原久美子さん。
1段目には、色とりどりの朝顔が咲いていて、とってもきれいでした。
『桔梗咲き朝顔』にも花が咲きました!
他の品種より茎が太く、支柱にツルを巻くのが難しいそうです。
出荷数が少ないため、朝顔市で見つけたら、すぐに購入するのがよさそうです!
プロの腕の見せどころ!
「標準的な生育状況ですね!」と、指導員のお墨付きが出たのは、5軒目の萩原弘さんのハウス。
指導員曰く、「この時期の理想は、1段目に花が咲き、2段目にツルが巻き始めている状態」とのこと。
朝顔市当日の出荷に合わせて成長させていくのも、プロ農家の腕の見せどころですね!
紫と白のコントラストが美しい「常陸の花火」。美しくて見とれてしまいました♪
情熱が伝わります
「うちのハウスの中が一番暑いかもな~」と、6軒目の一ノ宮の太田さん。
暑さにも負けず、生育旺盛な朝顔が並んでいて壮観!
「3段目のツルは、お客様に巻いてもらうため、朝顔市までは、水分をコントロールして、ツルを伸ばさないようにしてください」と指導員からアドバイスがありました。
今朝は、120鉢以上のツル巻きと花芽摘みに2時間半もかかったとか!
青々とした葉の様子から、太田さんの朝顔栽培にかける情熱が伝わってきますね。
太田農園では、多摩市の援農ボランティアにも手伝いに来てもらい、とても助かったそうです。
とにかく暑いですが…
昼の12時を回って最後の7軒目に着いたのは、一ノ宮の小暮和幸さんのハウス。
ハウスの中は40℃を超えるような暑さで、なかなか中に入れませんでしたが…
ハウス内の温度を調節していただき、巡回続行です。
横から風が抜けて涼しくなったハウス内
1段目の葉のボリュームと2段目に移るツルの伸びも順調で、期待が高まります!
五角形の小さな赤い花の「るこう朝顔」。朝顔市でも珍しくて人気の品種だそうです。
朝顔市が待ち遠しい!
最後は、7月の朝顔品評会での確認項目を、指導員と一緒にチェックしました。
朝顔の花のみならず、鉢の管理から出荷の際の札のつけ方まで、細かく指示がありました。
今年は3回の巡回指導すべてを取材しましたが、全体をとおして、朝顔市に来場されるお客様に喜んでいただくため、不断の努力を惜しまない生産農家の皆さんの意気込みが垣間見えました。
多摩市の一大イベントである「せいせき朝顔市」で、自分だけの、お気に入りの朝顔を見つけてみてはいかかでしょうか♪
(Y.A)