多摩市農業委員会と市内児童館による家族体験農業。
今回は連光寺児童館「ポテトメイト」の皆さんによる体験です。
今年も多摩市の農家の小島豊さんの畑をお借りして、5月24日、サツマイモの苗植えと落花生の種まきを行いました。

「あれ?去年と落花生をまく場所が違うね!どうして?」
去年も参加してくれた子ども達からのさりげない質問。
なんとこれには重要な理由があったのです(答えはのちほど)
まずはサツマイモの苗植えから。今年植えるのは「紅あずま」という品種です。
「サツマイモは土を高くしてあるところ(畝)に植えますよ。
なぜ土を高くしているかというと、サツマイモは中南米からきた野菜だからです。水はけがよく、空気の通りを良くして、少し乾燥している土の方がサツマイモは育つのですよ」
と小島さんが教えてくれました。

それぞれ3つの苗をもらい、丁寧に植えていきました。
「ちゃんと育つのだぞー」
「大きくなってね」
土をかぶせて優しくトントンとたたき、気持ちを込めます。
斜めに苗を植えるというコツも教わりました。

次は落花生です。「おおまさりネオ」という新品種に今年は挑戦します。
落花生の種といえば・・・その通り、ピーナッツですね(今日は食べませんよ)

落花生の種をまくには、指一本分くらいの土の深さが適しているそうです。
「種をまく時は、その種の3つ分くらいの土の深さが適しています。深く植えてしまうと、種が窒息して芽が出てこられないんです。
自然界のことを考えるとわかりますよね。種が落ちてそれほど深く土に入り込まなくてもちゃんと芽が出てくるでしょ。そのくらいがちょうどいいんです」
と農家の萩原重治さんが教えてくれました。

さて、最初に子どもたちが質問していた
“なぜ落花生を植える場所が去年と違うのか”について。
答えは、「同じ場所で同じ作物を続けて育てると、土の栄養が偏り、虫からの被害が増えるなど食物の生育が阻害されてしまう」からです。
これを「連作障害」といい、あえて作物の植える場所を変えているとのことでした。ちゃんと理由があったのですね!
子どもたち、鋭いことに気が付いたね!

落花生を植えたところには、農家の皆さんがネットを張ってくれました。
児童館の子どもたちが、
「なんでネットを張ったのかな?」
「カラスに食べられないように?」
「アライグマじゃないかな!?」と発言。
みんな大正解!動物たちが種を食べてしまわないよう、ネットや糸を張って作物を守るそうです。

苗植えと種まきが終わった後は、子どもたちはそれぞれ今日のことを日誌に書きました。

「サツマイモはななめにうえる。らっかせいはゆび一ぽんぶん」
今日教えてもらったことをしっかり覚えることができておりますね。

参加した子どもたちの中には、通学路で畑の横を通る子どもたちもいるようです。
みんなで植えたサツマイモと落花生の見守り、頼んだぞ!

今日の家族体験農業では、幼児から小学生に加えて中学生の子ども達もボランティアとしてお手伝いにきてくれました。農業体験を通じて家族の交流や学年を超えた交流ができる、素敵な体験となりました。次回は7月です!
(S.H)