今年は3月にもかかわらず雪が降った日もあり、なかなか春を感じることができませんでしたが、春の野菜は力強く育ち、多摩市の皆様の食卓を盛り上げます!
今回のあぐりあぐりでは、多摩市内の畑で春野菜の「のらぼう菜」について取材しました。
訪れたのは多摩市関戸で農業を営む大松誠二さんの畑です。

自宅の前にある畑には、一面ののらぼう菜が!!!
大松さんののらぼう菜畑には2023年4月に訪問させて頂いています。

のらぼう菜畑に向かうと、大松さんと一緒に作業されている方がいました。息子の石坂佑介さんです。

佑介さんにのらぼう菜の収穫作業について伺うと、
「このように手で簡単にサクっと折れるので収穫しやすいですね。花芽がついているものからどんどん収穫していきます。のらぼう菜はとても生命力が強い野菜で、次から次へと脇芽が出てきます。たくさん収穫できることがありがたいですね。」
この時期は家族総出でのうらぼう菜を収穫し、直売所へ出荷しています。
収穫はなんと出荷当日の朝に行っています。新鮮なのらぼう菜を食卓に届けるためだそうです。
こだわりは他にもあるようです。
「うちののらぼう菜は、20年ちょっと前に親戚から頂いた種を使い、自家採種して育てています。他ののらぼう菜とは少しずつ味が違うんじゃないかな。」
のらぼう菜は、アブラナ科の野菜で菜の花の一種です。江戸時代から栽培されていて、発祥は西多摩エリアという説もあります。天明の大飢饉(1782年 – 1788年)及び天保の大飢饉(1833年 – 1839年)から人々を救ったという言い伝えもある伝統的な野菜なんだそうです。

「夏にハウスで苗を育てて9月に畑に移し替えています。そのまま畑で冬を越して、2月末くらいから収穫が始まります。花が咲く4月後半くらいまでが収穫時期ですね。」
「のらぼう菜はしおれ易いため、その生産地で消費されるまさに地産地消の野菜です。エグ味がなく甘味があり、鉄分、ビタミンA、ビタミンC、食物繊維を多く含んでいて栄養価が高いですね。おひたしはもちろん、油との相性もよいので、炒め物など色々な料理に使えますよ。」
夏、秋、冬を過ごして春に旬を迎えるのらぼう菜。花を咲かせて種をつけ、来年へと引き継がれるのですね。
大松さんの農業の営みも、佑介さんに引き継がれ、多摩市のみなさんの食卓をおおいに盛り上げ続けることでしょう。これからも楽しみですね。

大松さんののらぼう菜は以下の直売所で販売されています。ぜひお立ち寄りください。
(J. K.)