畑でまず目にしたものは
多摩市南野地区。
多摩市内でも農地の少ない地域ですが、代々続く農家の方がいます。
今回訪問したのは増田実生さんの圃場。周りは住宅ばかりのこの地でどんな農業を営んでらっしゃるのでしょうか。
まず目に飛び込んできたのは、畑のあちこちに生えている小さな草でした。
栽培中の作物のすぐ横にも草が生えています。
あらら、大丈夫なのでしょうか?
「大丈夫、大丈夫。むしろ草が生えているといろいろな虫がすみついて、害虫被害はあまり出ないんです。
作物がある程度育ってくると、周りの草には負けなくなってきます。」
色々な作物を植えているので虫や病気が偏ることがない そうです。
草を目の敵にせず、優しい口調で話す増田さん。
確かに、もう草に負けそうにありませんね。
畑から作物以外は出さない
「うちは、畑から作物以外は出さないんです」
えっ、農作業をすれば様々な物が出てきてしまいそうな気がしますが…。
「せっかく植物が体内に蓄えた物を燃やしてしまう(=ごみ処理する)なんてもったいないでしょう」
増田さんは栽培には自家製堆肥、鶏糞や牛糞を少し、そして多摩市のエコプラザ多摩の土壌改良剤を利用しています。
現在、化成肥料不使用、土壌消毒もしていないそうです。
そして、熟成を待つ自家製堆肥の山。
その脇には、畑で出た枝やつる、草などを置いておく場所も用意されていました。
畑で出たものを余さず使います。
枝などは細かく粉砕できる機械で砕いて堆肥場に加えます。
植物のセルロースが段階を経て、植物が吸収しやすい状態に分解され、完熟堆肥になります。
堆肥になるまでの過程のお話しは専門用語がたくさん。奥が深いです…。
増田実生さんの野菜は庭先直売や、関戸にあるJAグリーンショップ多摩で購入することができます。(時期により出荷の有無や品目が変動します)
なんと庭先直売所は奥様が営むコーヒーショップが併設。
コーヒー豆は畑にまいて再利用。目下アイスプラント栽培にも挑戦中です。
取材当日は直売所・コーヒーショップは営業日ではありませんでしたが、次回のお楽しみができました♪
(情報は取材当時のものです)
(M.H.)